高知県四万十町興津(おきつ)地区では、2005年から「地域ぐるみ学校安全体制整備推進事業(通称ぐるみの会)」を展開しています。地域と学校が連携して防災活動に関わることで、子どもも大人も、主体性を持つことを目指しています。

興津地区では、子どもが、地区の防災を後押ししています。小学校では、毎年防災マップを作っています。その中で、保育園、デイケアセンターの立地が津波に耐え難いことに気づき、地区の大人や役場に指摘した結果、高台移転が実現しました。他にも、夜間の避難道が暗くて避難しにくいことを夜間のまち歩きから発見し、蓄光装置を設置することになりました。このように、児童の視点が起点となって、地区の防災整備が進んでいます。こうしたマップ作成活動は、毎年行われており、「防災マップ全国コンクール」でも、評価されています。

中学校では、小学校での取り組みをさらに発展させ、より地区に密着した防災活動を目指しています。例えば、生徒自ら全住民に対して家具固定を啓発し、取り付けまでを担う活動を展開しています。他にも、昭和南海地震の聞き取りを行うなど、災害文化の理解にも努めています。これらの取り組みは、「1.17防災未来賞 ぼうさい甲子園」でも高く評価されました。

地区全体では、年2回の一斉避難訓練をより充実させるための取り組み目指し、避難所運営マニュアルを策定するなど、被災後の生活をスムーズにするための検討が始まっています。

当研究室ではこうした諸活動をサポートしながら、地域文化と防災の融合を目指したアクションリサーチを展開しています。